生成AIと本人交渉・本人訴訟-「生兵法は怪我の元」-
鈴木のコラム
2026.10.14
生成AIと本人交渉・本人訴訟-「生兵法は怪我の元」-
1 生成AIの普及と法律相談
最近は生成AIの使用が普及し、ご相談に見えられる方の中にも、AIを使用して問題の時系列メモや資料の整理、契約書のドラフト(下書き)作成をしてこられる方も増えてきました。
それはそれで、相談を受ける弁護士にとって、またご相談者にとって、相談時間の節約や、的確なご事情の把握に役立つこともあって、よいこともあるにはあるのですが、やはりAIの働きというものは、失礼ながらそれを使用する人の持っている能力や知識で左右されるもので、法律の専門家ではない一般の方がAIを使って紛争の相手方との法的交渉文書や、法律的拘束力の生じる契約書を作成した場合、非常に読みにくい、あるいは契約書の体をなしていない、ひどい時には、作成者ご自身にとって不利になるようなことを平然と表明している文書に出くわすことがあります。
それでも、そうした文書を相手方等に提示する前に、弁護士に相談していただければ、まだ救いようがあるのですが、弁護士に相談せずに、あるいは一度相談に行って得られた断片的な知識をもとにご自身で文書を作られ、それを相手方に提示されると、さすがの弁護士もご相談者・ご依頼者の「オウンゴール」を回復するのが非常に難しくなってきます。
2 生成AIと法的本人交渉・本人訴訟
AIを使った本人交渉や訴訟も増えているやに側聞しますが、これも弁護士の立場としては全くお勧めしません。法律の素人である方が、いかにAIを使いこなそうとも、交渉や訴訟で法律的に有利か不利か、について、証拠の証明力の評価や相手方の姿勢、裁判所の心象形成の状況を、弁護士の経験則に基づいて判断し、それに対応した文書を作成したり、交渉・訴訟行動をとったりすることは不可能です。
昔から「餅は餅屋」といい、「生兵法は怪我の元」とも言われています。AI全盛の時代だからこそ、AIでは読み取れない状況判断、提供できないサービスを当事務所の弁護士は備えています。パソコンに向かう前に、まずはご相談ください。それが結局は、問題解決への近道となります。
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