「法の日」産経新聞朝刊に掲載されました。

10月1日は「法の日」でした。
「法の日」とは、法の役割や重要性について考えるきっかけとなるよう設けられた日で、今年で55回目となりますが、今年の「法の日」の産経新聞朝刊(大阪版)に、大阪弁護士会 遺言・相続センターの弁護士3名の対談記事が掲載され、私もそのひとりとして、遺言書の重要性、遺言・相続センターの無料電話相談について説明させていただきました。

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(平成27年10月1日産経新聞朝刊 14版より)

私は、これまで、遺言・相続センターの無料電話相談で、遺言や相続についてのご相談を受けたり、今年4月15日(水)の「よい遺言の日」記念イベント(大阪弁護士会)で、遺言・相続に関する講演を行いました。
来月13日(金)の「いい遺言の日」記念イベントでは、無料法律相談を担当する予定です(イベントの内容や大阪弁護士会の場所は「大阪弁護士会」のホームページでご確認いただけます。)。

私が遺言・相続の無料法律相談を含む相談業務でよくお聞きするのは、情報がたくさんあっても、自分のケースはどれに当てはまるのか分からないということです。たしかに、遺言・相続の問題は、遺産にかかわる問題だけでなく、相続関係者間の問題、心情的な問題等、様々な問題が絡まることが多く、そのひとつひとつを解きほぐしていく作業が必要です。
ですから、当事務所では、遺言・相続のご相談については、初回1時間を無料とし、じっくりと時間をかけて、相談者の方のお話をお聞きしています。

「法の日」をきっかけに、ご自分の意思を遺すための遺言書や相続についても考えてみませんか?
その中で生じた疑問や不安なことは、どんなことでもご相談ください。絡まった糸を解きほぐすためのお手伝いをさせていただきます。

遺言の必要性 -「良い遺言の日」記念行事【日時:4月15日(水)午後1時~4時、場所:大阪弁護士会館】で、講演を行います。

1 「自分が死んだら、財産や残された者はどうなるのだろうか。」、「弁護士に聞いてみたいことがあるが、誰に聞けばよいのか分からない。」、そのような疑問や不安を解消していただくための「良い遺言の日」記念行事(大阪弁護士会遺言・相続センター)が、4月15日(水)午後1時から大阪弁護士会館であります。

この行事は、①遺言・相続をテーマにした劇、②講演、③無料法律相談会の3部構成ですが、講演の講師は、中林祐太弁護士と私(両角)が務めさせていただきます。詳細については後述しますが、ぜひお越しいただき、遺産・相続について、目で見て、耳で聞いて、疑問や不安を解消していただきたいと思います。

 

2 ところで、なぜ、遺言は必要なのでしょうか。

それは、相続トラブルを防ぎ、自分の意思を実現するためです。

仲の良い家族間でも、相続トラブルが生じる恐れはあります。「法律的に権利があるのだから、もらえるものはもらっておこう。」と思うのは人の常だからです。また、「この土地は長男にあげたい」等、「誰に」、「何を」相続させたいかという自分の意思を実現するためには、その意思を、相続人全員が認識できる形で伝えなければなりません。

遺言があれば、基本的に、遺言者の意思を尊重して相続の手続が進められます。他方、遺言がない場合は、相続人間の協議により遺産の分配方法を定めることになりますが、相続人間で争いが生じ、なかなか遺産の分配方法が定まらず、長期にわたって遺産の分配がされないという事態も見受けられます。このような事態によって、残された家族は精神的に大きな傷を負い、修復困難な亀裂が生じてしまいます。

特に、以下のようなケースは、遺言がなければ相続トラブルが生じる恐れが極めて高いといえます。

・夫婦間に子供がなく、唯一の財産が現在居住する不動産だけの場合

配偶者と直系尊属、又は、配偶者と兄弟姉妹の相続となり、配偶者が

不動産を確保するために、通常、代償金を支払わなければなりません。

・相続人以外の身内に財産を分けたい場合

内縁関係の配偶者や亡くなった長男の配偶者に財産を分けたい場合です。

・家業を継ぐ長男に事業用財産を継がせたい場合

兄弟姉妹で事業用財産を分割すると事業が成り立たなくなります。

このような相続トラブルを防ぎ、自分の意思を実現するために、遺言が必要なのです。

遺言書には、①自筆証書遺言、②公正証書遺言、③秘密証書遺言がありま

すが、遺言書を含む遺産相続についての基本的な説明は、当事務所の「遺産相続相談」のページにありますので、ぜひご覧ください。

 

3 「良い遺言の日」記念行事のお知らせ

日時:4月15日(水)午後1時~4時(受付12時30分から)

場所:大阪弁護士会館(地下鉄「淀屋橋駅」または「北浜駅」から徒歩10分)

入場無料で、予約も不要です。

 

■弁護士だけで構成する劇団「ななころび」による劇

笑いあり、涙あり。毎回、「分かりやすくて面白い」と評判です。

■講演「あなたの意思の遺し方‐遺言・相続の基礎知識」

講師 中林祐太弁護士と私(両角)です。

遺言書を書こうと思っている男性が無料法律相談に来たという設定で、中林弁護士が男性役を、私が法律相談担当者の弁護士役を演じます。

迫真の演技を見ていただきながら、遺言・相続の基本的な知識を持ち帰っていただこうと、中林弁護士と私とでシナリオを練り、役作りに励んでいます。ご期待ください。

■遺言・相続に関する無料法律相談会(午後2時45分~)

相談ご希望の方は、受付時に相談票をお渡ししますので、相談内容をご記入の上、受付にお渡しください。講演終了後、係りの者が、整理番号順にお呼びいたします。

この機会に、疑問点や不安な点をぜひ解消していただきたいと思います。

 

イベントの内容や大阪弁護士会の場所は、「大阪弁護士会」のホームページでもご確認いただけます。

春の散歩がてら、きっと、遺言や相続についての理解が深まる一日にしていただけると思います。

会場で私を見かけられたら、「ブログを見て来ました。」と声を掛けていただければ嬉しいです。

「消費者被害の上手な対処法」全訂2版ができました。

この度、弁護士中井洋恵が共同編集をしている民事法研究会発行の「消費者被害の上手な対処法」の全訂2版が出版されました。

本書は平成5年9月に出版されたものの全訂2版です。

当事務所の弁護士寺川拓も協力者として執筆しております(本書第1部のQ9)。

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株式を会社に売却するときはご注意ください!

弁護士の寺川拓です。

定期的に行われている「租税法」を勉強するゼミに参加してきました。今回のテーマは「譲渡所得課税」でした。

1 譲渡所得課税は、資産の値上りによって得た利益をその資産の所有者が手放すときに課税する制度です。

つまり、Aさんが3000万円で購入した不動産をBさんに4000万円で売却したという場合、AさんがBさんに不動産を4000万円で売却したときに、Aさんが不動産の値上りによって得た利益1000万円(=4000万円-3000万円)を所得として課税する制度です。

2 基本的には、このように譲渡した資産の値上りによって得た利益について課税される制度ですので、購入したときの価格より低い価格で売却した場合は課税がされません。

例えば、Aさんが購入した3000万円の不動産が値上りして時価4000万円になっているのにBさんに2000万円で売却したとすると、Aさんには値上りによる利益が発生していませんので、譲渡所得課税がなされません。

3 ただし、個人が法人に時価よりも低い価格で売却するときは注意が必要です。なぜなら、個人が法人に対し、

①無償で資産を譲渡する場合

②時価の2分の1未満の対価によって資産を譲渡する場合には、「時価で譲渡したもの」とみなして譲渡所得税が課される可能性があるからです。

これを「みなし譲渡課税」といいます。

例えば、取得した会社の株式を、自己株式の取得制度(会社法155条参照)によって、会社に売却する以下のようなケースを検討してみます。

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Aさんは、付き合いのあったBさんが経営するX社の株式1万株を100万円で取得したのですが、Aさんの経済的な事情により、X社がAさんよりX社1万株を100万円で買い戻しました。

ところで、会社の業務が好調であったことからX社の株式の時価は1万株が300万円にまで値上りしていましたが、AさんとBさんとの関係を考慮して、AさんがXへ売却する価格をAさんが取得した価格と同じ1万株10万円としたものです。

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Aさんは、100万円で取得した株式を100万円で売却するので資産の値上りによる利益が発生していないとして、株式の売却について譲渡所得課税はなされないとも思えます。

しかし、このケースでは、個人(Aさん)から法人(X社)への②時価(300万円)の2分の1未満の対価による(100万円)資産を譲渡する場合にあたりますので、「みなし譲渡課税」が適用されます。

したがって、Aさんは、100万円で取得した株式を時価300万円で売却したとみなされますので、200万円の譲渡所得があったとして課税されてしまうのです。

Aさんに何らの経済的利益がないのに課税がされてしまうのは一般的な感覚では理解できないところです。この点については、法人が資産を取得してしまうとその資産を手放すことが通常考えられず、以後、資産の値上りによって課税する機会が失ってしまうことから、法人が取得する時までに発生した資産の値上り益を課税しておくために法人に対する無償譲渡や低額譲渡が厳しく「みなし譲渡課税」の対象となるという説明がなされています。このような説明も、個人でも資産をなかなか手放さないことも考えられますし、法人が永遠に存続するわけでもないですので、個人に対する譲渡と法人に対する譲渡を区別することについては疑問がないわけではありません。

上記のようなケースの他、個人と法人との間の紛争を解決する手段として、個人から法人へ資産を譲渡することがあります。この場合、譲渡される資産の時価がいくらであるか留意して手続を進めないと、気づかないところで譲渡所得税が課せられることがあるので十分に注意が必要です。

追加変更工事を巡る紛争

私(中井)は、この間、追加工事を巡る紛争についての研修の講師をさせていただきました。

建築工事にかかわる争いの発端は、ほとんどの場合、この追加変更工事代金に関するものです。

これらの争いの原因の1つは、元の契約内容が曖昧であることです。契約の明細(見積書)が全くなかったり、あっても各項目につき、「一式」としか規定しなかったりします。それゆえ、追加変更があったか本体工事の内容であったかが分からなくなるのです。

また、消費者が図面や見積書を読めないのをいいことに、依頼した物と違う物が記載されている場合もあります。工事中、その点を指摘して変えてもらったところ、変更工事代金を請求される場合もあります。ひどい場合は、施工者が失敗してやり直したところまで、追加工事として請求される場合があります。

さらに、工事中、「今、こちらの商品が廃番なので、こちらに変えておきますね。」言われて、簡単に変更を承諾したり、「ちょっと、ここに棚を作ってあげますね。」と言われて、安易にお願したりなどして、追加変更工事代金の請求をされる場合もあります。

その上、この追加変更工事は、本体工事は割引があったのに、割引がなかったりして、グレードとしてはさほど変わらないのに、値段が大きく増額されることもあるのです。

建設業法19条2項では、建設業者は変更があった場合は、書面で交付する義務があるとされていますが、その書面がなかったからといって、民事では変更工事がなかったとすることにはならないのです。この点については、上記規定の実効性を持つため、民事でも、上記書面作成義務を毅然とした態度で認めてほしいのですが、なかなかそれだけで、施主側の主張が認められることは困難です。ともすれば、有償性の原則、高い物に変えてもらったのだから、お金を払うのは当たり前だなどといった理屈で、施工業者の請求のすべてが認められてしまうこともあるのです。

そこで、これから家を建てようとされる方は、契約前に、まず、見積書に自分の要求がすべて盛り込まれているかを確認下さい。面倒でも、逐一説明を求める必要があります。どのような分野でも優秀な専門家は、素人の質問に分かり易く答えてくれます。さらに、不明確な契約はのちの紛争のもとですので、契約内容が見積書や図面で明確である必要があります。

また、工事中に追加変更については、必ず「お幾らですか。」と尋ねて、見積書等を貰って下さいね。

不幸にも争いになってしまったら、物があるので払わなければならないなどといった大雑把な議論ではなく、契約ではどうなっているのか、一式であれば、それは本体工事に含まれているのではないか、見積もり落ちであれば、施工業者に責任があるのではないか、追加変更ではなく手直し工事ではないか、追加変更の際に合意はあったのか、値段は同様の値引き率を用いるべきかなどについて、詳細に検討する必要があります。

自宅を新築するとき、誰を信用するの?

私は欠陥住宅の事件を多く扱っていますが、事件を通じて感じることは、自宅の新築を頼むとき、「誰を信用するの?」ということです。

セールスマンや、現場に関わらない社長さんなどと打ち合わせるだけで契約をしてしまっていませんか。

現実に建物を設計したり、建てるのは、セールスマンではありません。セールスマンは幾らで契約するか、平たく言えば、お金の計算をする人です。

現実に建物を設計するのは建築士さんで、建てる側の責任者は現場監督です。だから、契約の前に、実際にあなた方のお家を担当する建築士さんや現場監督さんに会う必要があります。

あなたの希望をしっかりと聞こうとされるのか、希望を叶えようと努力されるのか、現実に希望が叶えられると請け負ってくれるのか、そして、何よりも、あなたの一生の買い物となる新居を作ってもらうのにふさわしい方なのかを、あなたの目で見定めて下さいね。

両角さんをよろしく

新年明けましておめでとうございます。弁護士の中井洋恵です。

当ひなた法律事務所も1月から、新人弁護士を迎え入れ、3人態勢で臨もうとしています。

新人さんは両角麻子弁護士です。

両角さんは旅行会社や受付をされていた職務経験のある方ですので、礼儀作法やお客様に対する対応は、私など、弁護士しか経験のない者にとっては、到底かなうことのできない、優秀な社会人です。法律とは、平たく言うと、社会で生きる沢山の者の間の利害を調整する方法を決めたものです。よって、優秀な社会人である両角さんは、その法律に携わる弁護士にふさわしい方です。

しかも、彼女の特技は、「聞き上手」、「ほめ上手」(ご本人は心からほめているので、特技ではないと言われています)ですので、きっと争いに疲れたご相談者の方々の心を癒しながら、事件の解決をされていくと思います。

弁護士両角麻子 ごあいさつ

この度、一年間の司法修習を終え、ひなた法律事務所において弁護士としての第一歩を踏み出すことになりました。

司法修習生時代に、ひなた法律事務所で弁護修習をさせていただき、依頼人の方にとことん寄り添われる中井先生、寺川先生のお姿に触れ、目指す弁護士像を描いてまいりました。その両先生の下で執務させていただけることに、また、ここに至るご縁のすべてに心から感謝いたします。

旅行代理店に勤務していた頃、旅行を楽しむ余裕のない方が、その余裕を回復するお手伝いをしたい、と弁護士の道を志した時の初心を忘れず、一つ一つの仕事に誠実に取り組む所存でございます。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

ライスボウル

少し遅くなりましたが明けましておめでとうございます。弁護士の寺川 拓です。

お正月はいかがお過ごしだったでしょうか。余韻を味わう間もなく、あっという間にお正月から20日あまり経過していますが、遅ればせながら振り返ってみたいと思います。

私にとってのお正月の一大イベントは、「ライスボウル」でした。

① 「ライスボウル」とは、アメリカンフットボールの社会人代表と学生代表が対決し、日本一を決定する試合です。「ボウル」は、球の「ボール」ではなく、食器の「ボウル」のことです。

本場アメリカでは、アメリカンフットボールの試合が行われるスタジアムを「ボウル」に見立て、その地域の名産と合わせて「ローズボウル」「シュガーボウル」「オレンジボウル」・・・という風にビッグゲームに名付けられることが多いのです。日本の代表する名産は「米(ライス)」!ということで、日本一を決める「ボウル」ゲームには、「ライスボウル」と名付けられたわけです。

② 今年1月3日の「ライスボウル」は、学生代表の関西学院大学ファイターズと社会人代表のオービック・シーガルズとの対戦でした。関西学院大学ファイターズ(http://www.kgfighters.com/)のOBであります私は、当然、ファイターズを応援しましたが、結果は、「ファイターズ15―21シーガルズ」で悔しい逆転負け、シーガルズはライスボウル3連覇でした。

圧倒的なタレントを誇るシーガルズに対し、創意工夫と勇気を持って立ち向かい試合終了直前までリードするというファイターズの闘いぶりに心をうたれました。また、仕事とフットボールを両立させて「ライスボウル」3連覇という偉業を達成したシーガルズのメンバーも尊敬に値します。

というわけで、悔しいながらも、素晴らしいゲームを堪能させていただいたお正月でした。「ボウル」の中身は、空っぽです。ご馳走様でした!

家事事件手続法の改正

初めまして、弁護士の中井洋恵です。

ひなた日記はホームページを立ち上げたあとも長い間工事中になっていましたが、今年は頑張って書いていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

平成24年の初仕事は、家事事件手続法の改正に関する会議です。

家事事件手続法というのは、平たく言うと、家庭裁判所で扱う案件をどのような方法で進めていくかを定めたものです。

この改正の目玉はなんと言っても、申立書を相手方に送ることです。

申立書って、申立人の一方的な言い分ですから、相手方が読むときっと腹を立てる内容なので、そんなものを相手方に見せると、「なる話もならない。」っていうことで、今までは見せていなかったのです。

でも、やっぱり、相手が何を言っている知らないまま話し合いを進めるってどうなの?ということで、今回の改正になりました。

違うことは違うと訂正して、争いになっても、そのことが重要なことなのか、その違いを残したまま、話し合いはできないのかなどと模索して解決しましょうってことです。冷静にね。

難しいけど手続きをたどりながら、自分の考えをまとめて行くって、問題解決に、とっても重要なことなのです。そのお手伝いをするのが、家庭裁判所ということになります。